私は当時、宝塚市に住んでいて
いつもJR中山寺駅横の
踏切を通って仕事場に通っていた。
2005年4月25日の朝
脱線事故が起こって
福知山線は運休になった。
時間ギリギリに出勤していたので
いつもは踏切に引っかかると
イライラしていたけど
いつ通っても開いている踏切は
逆に変な感じがした。
何だか薄気味悪かった。
駅員以外誰もいない駅。
電光掲示板に運転見合わせの文字。
静かだ。静かすぎる。
電車も通らず、人もいない
踏切も降りることのない駅。
大げさな言い方だけど
まるで人間が居なくなった後の
世界みたいだった。
電車は乗る人がいるからこそ
存在価値があるのだ。
